M-02 / 02J

Open Sky Project

OpenSky Projectはアーティスト八谷和彦氏による、アニメーション映画『風の谷のナウシカ』に登場する飛行具をコンセプトとして、ジェットエンジン搭載の飛行可能な航空機を製作するプロジェクト。(プロジェクトページ)OLYMPOSは八谷氏より依頼を受けて、機体『M-02/02j』の設計、製作を担いました。

無尾翼機、ジェットや空想上の飛行具の具現化など、わくわくするキーワードが詰まったプロジェクトです。最新情報は八谷氏のTwitterより

Open Sky M-02

グライダー

ジェット機M-02Jの飛行性能評価及び操縦練習用に製作された機体です。M-02シリーズの操縦は通常の航空機と異なり、特殊な操縦方式を採用しています。ピッチ方向は体重移動、ロールはハンモックに接続されたリンケージでエルロンを操舵することで飛行します。ヨー方向は翼に装備されたフィンによってロールに追従します。
このため、『セスナ』などの一般的な練習機では、飛行練習ができないのでM-02を初級滑空機としてパイロットトレーニングを行いました。初飛行は2006年4月に明星大学のグランドにて行われました。

現在は、トレーナとしての役目を終え、金沢21世紀美術館にコレクションされています。

Open Sky M-02J

ジェット機

八谷氏が考える『人ひとりを載せて飛行できるパーソナルなジェットグライダー』をOLYMPOSで具現化した機体。パイロットがコックピットでなく、機体の上に寝そべる搭乗姿勢、無尾翼機やジェットエンジンを搭載していることから、八谷氏のアート作品として、エンジニアリングの観点から見た航空機として国内外から注目されています。

八谷氏がパイロットを務めながらテスト飛行が行われています。

M-02 諸元

M-02

無尾翼グライダー

全長 全幅 全高
3.13m 9.64m 1.32m
主翼面積 空虚重量
12.2m2 66kg
初飛行 機体記号
2006年4月 未登録
カテゴリー 定員

初級滑空機

1名
主構造材料 副構造材料
木材、FRP ポリエステルフィルム
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『M-02J』のテストフライトの様子

2017年9月--北海道のたきかわスカイパークにて行われた『M-02J』のテストフライトの様子。全周囲カメラInsta360で撮影した映像が大迫力です。(※映像は八谷氏のYoutube Channelより転載)

プライマリーグライダーとは?

国内の航空法において、滑空機(グライダー)は次の三種別に分別されます:
  • 上級滑空機
  • 中級滑空機
  • 初級滑空機
上級滑空機は現在では一般的なエンジン機やウィンチによって曳航されるグライダーの法的な名称です。一歩で、初級滑空機又はプライマリーグライダーは現在ではほとんど目にする事がなくなったカテゴリーですが、戦前には中等学校にて初級滑空機を使った正式科目として滑空訓練が行われるほど大活躍しました。上級滑空機に比べて滑空比が劣るため、エンジン機及びウィンチ曳航には適さないため、主にゴム索発航又は傾斜面を使って離陸します。
初級滑空機は性能こそ上級滑空機に劣りますが、運用にあたっては操縦者は技能証明、機体は耐空証明が免除されるため、非常に単純かつ安価にスカイスポーツを楽しむことができます。
カリフォルニア州サンディエゴ トローリー・パインズはパラグライダー、ハングライダーのメッカとして知られますが、プライマリーグライダーの離陸も頻繁に行われます。映像はプライマリーグライダーが傾斜面を使った離陸「ローリングテイクオフ」の様子