AKT95 赤とんぼ
三度の四半世紀を経て、再び日本の空に
1934年の初飛行から、10年余りで合計2,618機が生産され中間練習機として数多くのパイロットの育成に貢献した「九五式一型練習機」通称「赤とんぼ」。その多くが東京都立川市に拠点を置く、「立川飛行機」によって生み出されました。創立90周年を記念して、その遺伝子を受け継ぐ「立飛ホールディングス」主催のプロジェクト「飛ぶ 跳ぶ 翔る」の一環として、「赤とんぼ」を再び空に戻すことになりました。
過去から未来へ
過去の功績を学び、応用する事で技術は発展していくと信じています。その昔、多くの若き技術者、パイロットを育てた機体の復元を通じて、「赤とんぼ」は再度、航空に携わる人材の教科書として活躍します。失われた日本航空産業の復興も、このプロジェクトの大事な役割の一つです。
星型9気筒エンジン
放射状に並んだシリンダーを持つ、星型エンジンは「赤とんぼ」の顔と言っても過言ではありません。近年の航空機ではまず、味わうことのできない重厚なフォルムと排気音は時代を超えて、人々を魅了します。ビンテージ機、復元機用に新設計されたオーストラリアROTEC製の星型エンジンを採用することで、原型機の再現と信頼性を両立しました。
赤とんぼ(95式1型乙練習機)の歴史
95式1型乙練習機は、1934年(昭和9年)陸軍から指令を受け株式会社石川島飛行機製作所(後の立川飛行機株式会社)により開発された練習機で、立川飛行機株式会社の礎を築いた記念碑的な名機です。当初一種類の機体で、初歩練習にも中間練習にも使える新型練習機を目指し開発されましたが、最終的に中間練習機としての機能に特化し1935年(昭和10年)に実用化されたのが本機95式1型乙練習機です。飛行特性が優れた練習機として陸軍飛行学校で広く使用され、その鮮やかな橙色の塗装から「赤とんぼ」の愛称で親しまれました。「赤とんぼ」の愛称を持つ機種は他にもありますが、小型で愛嬌のある形から特に人気が高く、多くの操縦者を育てた実績は高く評価されています。
AKT95 諸元
AKT95
95式1型乙練習機 赤とんぼ レプリカ
全長
全幅
全高
6.6m
9.0m
2.6m
主翼面積
空虚重量
18.8m
2
500kg
初飛行
機体記号
2019年秋頃を予定
未登録
カテゴリー
定員
復元機(レプリカ)
2名
主構造材料
副構造材料
木材、スチール、アルミ
羽布、FRP
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赤とんぼ通信
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2018/06/01
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